「バチ抜け」や「バチパターン」の攻略術を解説します。
シーバス=バチ抜け!?だと思っている人もいるくらい春の代表的なパターンのひとつです。
極寒で釣りにくい状況であったシーバス狙っている人も少ない時期が一変して、それまで休業していた人にとってもシーバスの一年をこれからはじめるのにふさわしい絶好のパターンで狙える季節が到来します!
けど、よく聞きはするが、実際はあまり詳しく知っていないバチパターンの攻略方法と後半でおすすめのバチ抜けルアーと適したタックルをご紹介します。
そもそもバチって何?
つりエサとして販売されているゴカイの体色は赤色であるが、産卵期を迎えたゴカイはこの写真のように青緑色や黄色に変色している。
東京昆虫記
バチとは、青イソメや、イシゴカイなど多毛類(イソメ類)などの環状生物のこと。
釣り具やで釣り餌として生きた状態で売っている「虫エサ」のことです。
バチが抜ける?とは
いつもは水中の砂利や岩の下に隠れて生活しているバチが
産卵のために、潮の流れに乗って砂底から這いあがり水中を漂い始めます
このことを、
バチが抜ける=バチが底から上がってくることをいいます。
水面まで上がってくることもしばしばあります。
バチパターンの時期
早いところでは、2月の中旬くらいから、遅い地域では5月いっぱいくらいまでつづきます。
同じ地域でも水温や気温などバチが産卵するための条件が揃うポイントに行くとバチパターンが可能な場所もある。
秋のシーバスが産卵前に荒食いする時期ならば、春のバチ抜けは産卵時に体力を使い切り弱ったシーバスが体力を回復させるためにエサを追い求める時期である。
フィッシュイーターであるにも関わらずエサの捕食が下手なシーバスは簡単にエサにありつけるこの時期には
それまでのメインベイトとなる甲殻類や小魚を無視すると言われています。
バチが抜けやすい潮周りと時間帯
もともと水中を泳ぐように出来ていないバチは、
流れに身を任せて、産卵のために散乱!?できるように水流がある潮周りを好む。
ズバリ、大潮がいちばんバチが抜けやすい時です。
下げでも上げ潮でもいい。大潮の日にもっとも潮が動く時間帯で夜間がベスト
水面で大群を確認できなくても、底付近で抜け始めていることもある。
光に対して集まってくる習性も理解しておくと状況に応じて釣り方の引き出しが増やせる。
バチパターンが成立するポイント
一言で言ってしまえば、一年を通して水温が低くなりにくい比較的温かいポイント。
水の入れ替わりが激しく、温かい水が流れ込んできやすい沖合に面した大河川の河口や港湾部
いわゆる他の場所よりも“水温が上昇しやすい”潮通しがよい場所。
水深があまりなく遠浅で、満潮でも底まで日光が射し込むシャローが広がる陸続きの地磯
温かい南風が吹きこんで溜まりやすい“南向きの”ワンドなどのポイントは狙い目となります。
バチ抜け時の釣り方
バチが抜けきっている水面付近にバチがたくさん浮いているのが視認できる状況では、
水面直下~その大群の下を通してくると、タイミングを見計らったシーバスが下から食らいついてくる。
とにかくゆっくりと巻く。デッドスローでバチが水流に流されて漂うイメージを意識して。
バチがまだ抜けきっていない、抜ける手前ではボトムからバチが浮き上がるイメージでゆっくりと表層付近までレンジアップしてくる。
2月末~3月の初旬くらいになってくると、シーバスのほかにバチの大群の中を引いてくるとボラやウグイ、ニゴイなどが引っかかることがよくある。
バチ抜けにおすすめのルアー
ここからは数あるシーバスルアーの中からバチ抜けにおすすめのルアーをご紹介します。
これまでバチパターンで自分が試してみて良かったもの、今でも1軍、控えともにバチパターン攻略に使用しているおすすめのルアーたちです。
バチが抜けると表層を漂うので、いつものミノーはスリムにしたりして使うこともあるけどほぼシンペンです。
シンペンの波動を抑えたゆる~いアピールが表層を漂うバチパターンにぴったりです。
ジャクソン にょろにょろ
バチ抜けのルアーと聞けばこのルアーをおすすめしない人はいないくらいの定番中の定番。
長さは85mmから揃えられているが、重量(飛距離)と視覚をとっても105mm~125mmのサイズが扱いやすい。
ここだけの話、あるカラーは真冬の釣りにくい渋い時期にもかなり有効。
デュオ ベイルーフ マニックスロー
バチパターンのルアーで代名詞的存在にもなっていたマニックのスローリトリーブに特化した新しいモデルです。超ゆったり巻きでも沈み込まないように浮力が向上しています。デッドスローにしか反応しないシーバスのときに重宝するので他との使い分けもできて◎
アムズデザイン アルデンテ95S
軽くて表層を浮くルアーがいいけど飛ばないルアーだと流してくるときにすぐに近くまで寄ってきてしまうけど。このアルデンテは長さ95mm、重さ7.1gとここだけ聞くと何の変哲もないよくあるシーバスバチ抜けルアーだけど、後方重心設計によってこのバチルアーの標準クラスの自重ながら同クラスのルアーより飛距離が出せるので使い勝手が非常にいいです。
パズデザイン リード フィール
最近私がハマっているのがこのルアー、バチパターンでしか使えないが最近流行!?のクリア系カラーが充実している今ドキのバチ専用ルアーである。
アムズデザイン パドル 110
ありそうでなかった河川で扱いやすい重さの15gという自重がめちゃくちゃちょうど良いです。表層のバチは確認できているけど、ボイルは起きていないときなどにバチの下のレンジまで落として探りたいときにおすすめ!これくらいの重さのルアーがベストマッチします。
シマノ エクスセンス トライデント AR-C
バチがまだ抜けきっていないときなどに、底を取りやすい重さのためバイブレーションで流用している人もいますが、あまりバイブレーションのように波動の大きいものはせっかくいるバチまでを散らしかねないので、自分はあまりおすすめしていません。
そんなときは飛距離も稼げて沈下速度の速い重ためのシンペンがおすすめ。スリムな見た目に反して重さもあってけっこう飛ぶし、1カウントで約100cm以上潜ります。
公式サイトでも115mmを使用して平均飛距離80mオーバーとの公表数字もあります。けどシャローでも問題なく引けバチパターンのほかサヨリパターンにも使える。サイズは90Sと115Sの二種類あるけど自分からのおすすめは115です。
バチパターンにおすすめのタックル
ロッド
バチパターンのときは、アミパターンと同じくそこまで活性が上がていない(腹は減ってはいるがエサを追いかけてまで捕食しない)シーバスは
アタリも微かで
場面が多発する。
ティップが柔らかい、Lタイプがバチ抜けパターンには適している。
ティップがソリッドティップなら言うことなし!
この時期にしか使わないので専用ロッドもコスパの高いものを購入するのが吉
おすすめはこちら▼
シマノ ディアルーナ S86L-S
高強度カーボンソリッド[タフテック]をティップに搭載。繊細なソリッドティップが生み出す追従性は、引き抵抗の少ないシンキングペンシルや小型ミノー、ワームなどを正確に操ることができる。
リール
バチ抜けに使うリールは、とにかくゆっくりとデッドスローでリトリーブしてくるので
ハイギアよりも
のほうが一定にゆっくりと巻いてきやすい。特に自分のようなせかちな人間はゆっくりと巻いているつもりでも自然と速巻きになってしまっていたりするのを抑えられる。
あとはシーバスなのでパワーもあるドラグ性能に優れたリールが望みだが
アタリが取り難い春のバチパターンの場合、感度に優れた軽いリールが適しているので、ギア比(巻き上げ長)⇒自重の軽さ⇒ドラグ性能の順で選んでいくことがベターなリールの見つけ方だと信じています(苦笑)
バチパターンで使える軽くて感度の良いおすすめリール↓
シマノ 19ヴァンキッシュ 3000MHG
まとめ
釣り方としてはまずはバチが沸くポイントを見つけることが肝心要。この条件さえ揃えばシーバス釣ったも同然です。
まずは自分の足で、時間帯を変えながら何度もいろんな場所へ行ってみて探してください。

休日は前夜からシーバスを追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具(シーバスタックル)につぎ込むほどのシーバスオタクです。経歴10年以上になりますがシーバスをはじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化してきています。これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる釣り方”をお届けしていきたいと思います。