真冬の極寒期から早春にかけてのシーバスのパターンと言えば、その代表は間違いなくアミパターン。
朝起きても寒すぎてすぐに布団からは出られないし、やっとの思いで着替えて車に乗ると外気温がマイナス1度とか…。
足先が寒くて震えながら暖房が温まる前に釣り場に到着(笑)
寒い冬が大嫌いの私でもシーバスだけは行きます。
ただでさえ気難しいシーバスを、こんな低活性なまだまだ寒い時期に釣るのであるからして、それなりにメソッドが存在してます。
一連のアミパターンに関する攻略法をまとめてみました。
アミパターンとは
そもそもアミパターンとは何かっていう話になったりしますが、アミとは、5ミリ~1cmくらいの体長の小さなエビ。餌釣りで用いられるアミエビとかオキアミもその類です。
アミ自身に遊泳力がないため、潮の流れなど水流に任せて移動することから、産卵から帰還したばかりで体力の弱った冬のシーバスが動き回らなくても食わせられることから好んで食します
シーバスから見ると通常のベイトの小魚のように逃げられる心配もなく追い回す必要がないので、まるでコタツに入ったままみかん食べれる人間のようにラクチンに食事ができるというわけです。
ポイント
アミパターンのポイントは、港湾部や河口、時には塩分濃度の比率が高めの河川の汽水域に湧いているときもあります。
水深が50cmもあれば、アミが居さえすればパターンは成立します。
アミは自ら泳ぎ回ることなく大群で漂っているため、それを待ち構えているシーバスが居着いているであろうポイントを探し当てます。
アミが流れているカレントの向きを知ることで、どのあたりでシーバスが口を使うかが読み取れます。
アミの見つけ方
水面にエビのような波紋が出ている場合、水面がモワンと変形しているのがわかります。
シーバスが水中でキランッ☆!とヒラを打っているのにベイトが見えない時などは、アミの群れが近い可能性が高いです。
ヒットポイント
潮の流れが、ストラクチャーやボトムの地形変化で反転流を起こし流れが拡散されアミが散らばる場所がヒットポイント。
具体的に言うと、運河や港湾部の角のヨレや、河川ならば橋脚やストラクチャーの下流側のヨレなどが見つけやすいでしょう。
アミ自体は光に集まってくる修正があるので常夜灯のある堤防や、外灯の光が差し込む橋脚の明暗部もポイントとなります。
ウェーディングしているときに、自分の照らしたライトの明かりに集まってくることもあります。
釣り方
アミパターンの釣り方ほどむずかしいパターンはほかにはないでしょう。
レンジ・リトリーブコース
水温が低く活性が高い時期とは決して言えないので口元近くまで寄ってくるアミをジッと待っているだけでシーバスも動かない。
レンジとリトリーブのコースが非常に狭いです。
一か所にじっと身を潜め近くに来たら「パクッ」
少し上や後ろに見えるとその場で反転して「パクッ」とかそんなイメージなので、まずはカレントの切れ目や潮目を見つけたらその前後を通しながら丁寧に全レンジを探ります。
アタリの取り方
シーバスはアミを群ごと吸い込んで捕食しますから、アタリ方も「コッ」とか、「コツッ」といった
が特徴です。
そのアタリがあったレンジを見つけたらそこをくまなく通して探っていくわけですが、乗らないことも勃発します。
少しでも違和感を感じたら、リトリーブをやめコンマ何秒かおいてからトゥイッチの要領で軽くロッドを煽ったり、少しラインを送ってやってからアワセを入れると乗せられます。
リトリーブスピード
アミパターンでシーバスを狙う場合は、リトリーブはほぼ止まる寸前くらいの超デッドスローが基本です。
着水してからたわみを巻き取りながらカウントダウンして任意のレンジに持ってきたら、極ゆっくりと巻きながら、ルアーを流れに乗せてコースを通します。
アミが確認できる場所から、シーバスが待ち構えているであろう場所へ流れに乗せてドリフトもおすすめです。
シーバスがボトム付近にステイしている場合は、バイブレーションでトレースしていきゆっくりと引いてくる最中に一瞬だけ止めて動かすリアクションで食わせる方法もあります。
ルアー選び
アミパターンに使えるシーバス・ルアーは自然に流れに乗せてドリフトさせたりしやすいものであったり、任意のレンジをキープしやすいサスペンドなどが適しています。
一般的には、いちばん向いているのはシンペンと言われていますが、ビギナーには一定のレンジとコースをキープしにくく難しいです。
また、アクションが控えめな、というよりほぼ動かないものが適しています。
・アクション控えめ
・サイズは7cm~9cm
アミパターンのルアー・カラー
俗に言われている、マッチザベイトで言うとクリア系がベストだと思っています。
アミ1匹ずつ見ると、1cmとまりなので、個体ではなく「アミの大群」に似せたイメージです。
しかし、アミパターンでイワシカラーやイナッコカラーでもない限り、シルバーホロやピンクバッククリア(グリーンバッククリア)などでも釣れます。実績があります。
アングラー視点で視認性で選ぶ場合はそういったカラーでもいいでしょう。
ルアー・サイズ
サイズは5cm~9cm
7cm、または9cm前後がベターだと思われます。
長さが11cm前後でも釣れるといわれていますが、シーバスはアミを食らいついてくるわけではなく、大きさのあるルアーを「アミの大群」として、モワッと吸いこんでくるため吸い込みやすい大きさがベストではないかと感じています。
アミパターンのおすすめルアー
ティクト×ラッキークラフト ストリームドライブ 45HD
水面下よりもチョイ10cm~30cmレンジがこいつの得意分野。アミパターンを意識したカラーと尖ったミノーみたいなシンペンの形状が気に入っている。
マングローブスタジオ マリブ78 コーラルピンク
こちらも自発的に泳ぎ回らないアミを演出するのに最適なシンペン。シンペンの中でも夜のシーバスゲームでめっきり釣れるとして誰もが認める釣れるルアー。
ゆっくりスローにただ巻きだけでいい。水平姿勢をずっと保ちながらミノーのような動きをします。
最大で80cmくらいまで潜るのでロッドの上げ下げや着水後カウントダウンすれば、水面直下から、下のレンジも探れ、また、足元までレンジキープしながら引いてこれます。
タックルハウス ローリングベイトRB77・クリアカラー
ややレンジが深いときに扱いやすいのがこいつ。
77でも15gと重みもあり、バイブとミノーの中間のように言われていますが、実際のアクションはわずかなローリングアクションのみでいたって地味。シンペンと同じように使えます。
よく飛びよく潜るが、スローにしても沈み込み過ぎず、浮き上がりにくくもありレンジを一定に保ちやすいです。
ロッドを立てれば水面直下でも引いてこれ、ある程度重さもあるので初級者でも扱いやすくておすすめです。
タックル
アミパターンの最適なタックルは、その捕食方法から弱いアタリでも的確に感知でき確実にフッキングに持ち込める「吸い込み」の良いものが適しています。
バチ抜け時に使うロッドで代用可能です。
おすすめロッド
ティップが柔らかく、微弱なアタリもはじきにくいLタイプか、もしくはティップだけ柔軟で、バッドにパワーを持たせたML/Mタイプが有効です。
ダイワ モアザン エキスパート AGS 87LML

休日は前夜からシーバスを追い求めて駆け回り収入の半分は釣り道具(シーバスタックル)につぎ込むほどのシーバスオタクです。経歴10年以上になりますがシーバスをはじめた頃と比べると随分とフィールドの状況も変わり釣り方も変化してきています。これからもずっと学び続けなければいけないと痛感しています。これまでの長年蓄積してきたノウハウを基に現代にあった”今釣れる釣り方”をお届けしていきたいと思います。