河川メインのシーバスアングラーご用達の落ち鮎パターンのシーズン。
この頃、名の知れた有名ポイントは連日連夜で地元でも遠征組でプロアマ問わずごった返す。
この時期にしかお目にかかれない主級のランカーシーバスを追って年に一度のめったにないチャンスである落ち鮎パターンについて考察します。
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落ち鮎パターンとは
リバーシーバスの1年の終焉を迎えるにふさわしい落ち鮎パターンとは水が冷たくなる晩秋に、産卵を迎えるアユが河川を下っていき、中流域~下流域の瀬などに産卵しはじめる。その時に産卵後、力を使い果たし体力をなくしたアユたちがヨタヨタと泳ぎながら死んでいくアユをシーバスが待ち構えている。
そのときの一生を終えていくアユを「落ち鮎」、もしくは産卵のために上流から下流まで”落ち”てくるので「落ち鮎」と呼ばれている。
このころの鮎は魚体は赤みを帯びてちょうどウグイのような体色になるのが特徴。
この時期のシーバスはちょうどこれからの季節の真冬に産卵時期を迎えるため、体力を蓄えておくためにエサを荒食いする時期と重なる。秋のシーバスが釣りやすい時期といわれる所以である。
その落ち鮎の動きに似せてルアーでシーバスを攻略するのがこの時期に落ち鮎パターンなのだ。
時期
地方によっても、異なるが
までくらいの間。
完全に落ちてしまっったらこの落ち鮎パターンの時期は終了です
落ち鮎パターンは、やはり荒喰いをしているだけあってサイズもコンディションも素晴らしい個体に出会えチャンスに恵まれているので、シーバスハンターにとってまたとない時期となっています。
水温の密接な関係
落ち鮎の目安としては、水温20度~15度の間。
雨明け等の水温低下と増水が重要な要素となる。
気温や日照時間なども関係してきますが、基本的に夜、少し肌寒くなったかな?と思ったらそれが「もうぼちぼち」の合図。
落ち鮎パターンの釣り方
パターン攻略には間違いなく釣りもマッチザベイト!
産卵を終えて間もない弱ったアユが水流に乗ってゆるりと流される様子だったり、時には、もう死んでしまう直前の水面に横向きになって尾びれだけバタバタさせながら泳いでいる落ち鮎もおり、それらの動きをイメージしながらルアーを動かすのがキモになってきます。
そうなると基本的にドリフトの釣り方で、アップクロスにキャストして流れにシンクロさせながら、流れるまま水流に逆らわずトレースしてくる。
ルアーを泳がせることを意識するというよりは、より自然に“水流に乗って”自然に流されている感じです。それよりも
だったりします。
水面よりも少しだけ10cmくらい下のレンジが狙い目。ルアーチェンジ無しでロッドの構えるポジションのみでもいいし、レンジごとにルアーローテーションしながら水面と水面から10cmのレンジを狙い分けて撃っていきます。
大きめのトップペンシルで、水面を這わせながらビッチャビッチャと逃げ回るパニックアクションを演出すると狂ったようにシーバスが追いかけてくることもあります。
落ち鮎は2種類ある
上流から降りてくる落ち鮎といっても、元々下流域に住み着いているアユもいます。
落ちてくるアユは体長20cm~30cmと立派な個体をしていますが、下流域に元々居着いていたアユは体長15cm前後と小さめです。
落ち鮎が居そうな場所に、ルアーを通してすぐにバシャバシャと逃げ回るようなら小型の居着きアユ、あまり逃げないようなら産卵を意識した落ち鮎である可能性が高いです。
パターンが成立するポイント
水深が浅く流れが速い、いわゆる「瀬」を見つけること。
この瀬の強い流れで出来ているくぼみ=落ち込みの部分で底質が砂利らベスト!
砂利質で瀬の流れからの落ち込み部分でアユは産卵をするため、そこから強い流れとゆるやかな流れが交差し反転流で流されてきたアユをシーバスが簡単に捕食できるような条件が備わったポイント。
水深は、膝丈くらいあれば十分であるためドシャローでいい。
日頃水深のある中級以上の河川ではド干潮からの上げか、下げ5分くらい~干潮止まりまでくらいの水深がベターだ。
落ち鮎パターンにおすすめルアー
落ち鮎パターン=ビックベイトと思われがちですが、”ビッグベイトにも口を使いやすい時期”なだけであってビッグベイトでなければ釣れないパターンではないのです。
長さは12cm以上が好ましく大きめのシルエットなんだけど、落ち鮎の弱った動きを再現しやすく”動きが派手じゃない”ルアーをメインにする。
ブルーブルー スネコン 130S
頭部のラダー構造と非安定型重心の採用により、リトリーブするだけで約20~80cmほどの幅の超ワイドなS字を描く。この動きは特に水の動きの変化があればあるほど、また操作するアングラーから遠い位置にあるほど顕著に出るといわれています。
まるで川の流れを横切る小魚のような流れになじんだ軌道で、フィッシュイーターの捕食中枢を激しく刺激。圧倒的な魚の反応の良さを引き出す!
ただデメリットを言うと、ストロングタックル(重いルアーまで投げられるロッド)でなければ投げにくい!
・・・というか飛ばない。
長さ 130mm
重さ 23g
潜行レンジ 0~20cm
エバーグリーン ストリームデーモン160
以前から秋のランカーシーバスには定評のあったルアーだ!自重が33.5gとこのくらいになってくるともうビッグベイトの域。
河川でのモンスター狩りに照準を合わし、アップクロスからのドリフトで流れに押された状態でも、潜りすぎず浮き上がらず、ランカー好みのレンジをトレース出来ます。
全長16cmの迫力あるボディは80cmオーバーを狙う上での標準サイズ。小型のシーバスがためらうほどのビッグボディはランカーのみを捕るアングラーに最適。小型のシーバスばかり釣れてしまい場荒れすることを防ぎます。
長さ 16.0cm
重さ 33.5g
潜行レンジ20~40cm
落ち鮎カラー
ルアーメーカーはほかのパターンと同様にマッチザベイトを強く意識した落ち鮎カラーのルアーを世に送り出しているが
総じて、落ち鮎の別称でもある「錆び鮎」を模した腹がオレンジがかったゴールドや茶系の色が基本になっているように見える。
が、メーカーによってはグリーン系!?とかもあり、落ち鮎カラーそのものの解釈がメーカーのよってさまざまであとは好みによるだろう。
ガンクラフト 鮎邪 鮎の一生 ジョインテッドクロー 178 タイプF
デイゲームで落ち鮎パターン
毎度のことだがシーバスを本気で釣りたいなら、夜のほうが釣れる。
デイゲームのほうが難しいのは分かりきっていることなんだけど、こと晩秋の落ち鮎パターンとなると少し話が変わってくる。
それもそのはず夜の釣りはこの時期からめちゃくちゃ寒くなるし、暗くなる時間も早く「瀬」のある場所では普段の堤防や橋脚のある場所と違いすぐそばに街灯がないのでめちゃ暗い。
ドリフトがメインの釣りといっても暗すぎてルアーの位置を把握するのは容易ではない。どこにルアーがあるのかが掴みにくいのだ。それでヘッドライトを点灯して水面を見るのなんて当然御法度。
そんな条件を打破するためと落ち鮎パターンの攻略にデイゲームをおすすめするのはもうひとつ理由がある。
それは、この時期は
ので日中でも水温は十分冷たい。
しかもこの時期ならでは
のシーバスがいるシーズンだからこそデイゲームでも釣れる確率が普段よりも格段に上がっているのである。
当然だけどデイゲームといっても真昼間ではなく、日が沈み始める夕まずめ前か、日が昇り始める朝マズメ~日照までが狙い目だ。